Carl Martin / DC DRIVE 旧筐体 レビュー

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デンマークの老舗メーカー、カールマーチンから2スイッチ仕様のオーバードライブ。

よほど小さいボードに収めさせる気がない扇形の筐体が特徴的な初期型で、後期になるとスリムな長方形になり、さらに現行は大幅なモデルチェンジをして左側のブースト機能がオミットされています。

 

コントロールは左からBOOST、LEVEL、TONE、DRIVE と、中央上に歪みの質を変える

FAT⇆REGスイッチがあります。

 

音の印象はbd-2 に近い、ジャキッとしてプレゼンス的な煌びやかさがよく出て反応が良く素直なオーバードライブといった感じ。

TSのような中域が出た感じではなく、フェンダーアンプのような艶やかさがあり、ブースターよりメインの歪みとして重宝しそうな音のバランス。

ゲインはほぼクリーンの状態からかなり歪ませることができ、bd-2 のようなファジーな低域が無いのでどのギターとも相性良さそうです。

ただかなり弦の分離が良いためシングルコイルでは聴覚上はあまり歪んでいないように感じるかも。

(その点ではゲインをあげた時の太さというか力強さはbd-2 の方があり、シングルコイルはbd-2 の方が好きという人は多いかも)

スイッチをFAT側にすると低域と歪み感が上がりゲインを上げればリードサウンドも単体で行けるくらい安定した太い歪みになります。

 

レベルは通常のodとしての使用で困ることないくらい稼げますしトーンも過不足なく、下げても極端にモコモコになることがないので使いやすいです。

 

左のブーストスイッチはクリーンブースターで

同社のhot driven boostやZVEXのBox of Rockなどと同じように歪みの後段に作用します。

素直に音が前に出てハリが出る感じなので、

基本ONにして音を奥に引っ込めたい時にOFFにしたり、アンプ側を浅いクランチにしておいてDC DRIVEの歪み部分でアンプをプッシュするためのブースターとして使ったり用途が広いですね。

ちなみにブーストは単体使用可能…というか歪み部分とは独立してON OFFする仕様になっています。

 

以上。かなり素直なODです。

粘りやいなたさというよりはハリやツヤ!といった感じ。コードバッキングに映えます。

 

追記20230508

ファーストインプレッションではBD-2との比較をしていたため

低ゲイン時のトップエンドの煌めきとコードの明瞭感から

フェンダー系と表記しましたがゲインを高めに設定した時の挙動(歪んでいるのに分離がある、低域のファジーさがなくドンシャリ)は改めて考えると

かなりマーシャル的なサウンドですね。

改めて弾くと

出力低めのシングルコイルPUだとブライトなクランチを作れますが

ハムバッカーの場合結構初めの段階から歪んでいることと

記事内容の通り結構歪む割には素直でギターの個性も出やすい歪みのため

様々な用途ができそうなペダルです。