このブログについて

▲▼エフェクターレビューとメモ▲▼


基本的にハードオフ中古楽器店で買ったりした
エフェクターや機材をレビューします。
生産が完了しているけど中古の常連になっていたり、投げ売りされてたり
たまに中古で出てくるけど情報がなかったりするエフェクターに対して
参考になる情報を書けたらいいなと思います。

 

レビュー記事執筆のご依頼については以下をご参照ください。

nota-p.hatenablog.com

メーカー名不明(HOT-BOX?) / HOT-BOX FUZZ

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■概要

 90年代にアメリカ製造されたファズらしいですがメーカー名含めて詳細不明。オークションの過去情報などを漁るとベンコーポレーションの輸入代理店ラベルが貼られているものが確認できるので、当時ある程度流通していた個人製作ブティックっぽいですね。

www.thegearpage.net

The Gear Pageの書き込みに情報あり。Don Singerhouse氏という人物が製作していたそう。

 

www.discogs.com

 さらにDon Singerhouseの名前で検索するとdiscogsにニュージャージー州で活動するバンドの曲を集めたコンピレーションアルバムの情報があり(4曲目)。TGPの証言でもニュージャージーのDon Singerhouseとあるので、おそらくこの方が製作されていた…?

 

■仕様

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 ざっくり言ってしまうとFUZZFACEのクローンで、本家通り2ノブ、1スイッチ。LEDはなく、アダプターも使用不可で電池のみ。インプットとアウトプットが通常のペダルの逆など、筐体の形以外はすべてFUZZFACEの仕様を踏襲しています。(IN-OUTまで逆なのは相当気合が入ってるというか、使いにくいというか…)

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基板はモールドされています。使用トランジスタは確定情報が無く、時期?ロット?によってバラバラな可能性あり。

 

■音の印象

 元ネタを知っていると特に言及することが無いくらい、ストレートにFUZZFACEです。シリコンかゲルマか?と言われると、粘りと温かみ…というかアタックの丸さとファズっぽい飽和感から良い特徴を持ったゲルマのファズフェイスという感触。今まで経験したものや、手持ちのJUM DUNLOPの赤FUZZFACE(ダラスアービター表記、NKT275)と比較するとHOT-BOXの方がローがすっきりしていて帯域がフラット(ローが薄いわけではないです)、音量が1目盛り分くらい小さい感じで、総じてHOT-BOXの方が大人しめというか上品な印象。

 完全なクリーンでの使用よりクランチ~ある程度歪んだチューブアンプと相性がよさそう。

 低域が若干すっきりしている分中高域の解像度が高く、FUZZノブが低めの設定でも、ただ籠っているだけじゃない少しブルージーでささくれた歪みの音が出ます。低域が飽和しにくいからか、FUZZノブが低い状態の時ギターボリュームがフルの状態でもピッキングにある程度反応してくれていい感じです。

 ギターボリュームの反応は、ファズフェイス系なので歪みがスッと落ちてくれて、鈴なりっぽい高域がちりんとしてアタックのあるクリーンも設定により出ますが、あまり驚くほどの動作ではなく良質なファズフェイスクローンの範疇といった塩梅。

 ファズフェイスの中では中程度のゲイン量でサステインも長くバランス型。前段にワウを挟んでもしっかり反応してくれるので音の迫力よりも総合的なチューニングに力を入れられていたと思われます。このHOT-BOXそのものに魔法があるというより、良質なチューブアンプにシンプルなセッティングで合わせるための、ライブ向きの機材とも言えそう。

 以上、ファズフェイスを踏んだ時に低域の押し出しが強すぎて踏む前の音と差が強く違和感がある…という方や、フェズフェイスをファズではなくファズっぽいブースターとして捉えてる…文字通り素直なチューブアンプをHOTにする機材を探している方には結構ハマりそうな音です。

sarapedals / RVR レビュー

※本記事はプロモーションを含みます

 

引き続き、日本のペダルブランドsarapedalsよりペダルレビューのご依頼をいただきました。いつもお世話になっております!

↓今までのレビュー記事はこちらから

nota-p.hatenablog.com

 

 

 

■はじめに

 当ブログのレビューでは、音が良い!/悪い!という一元的な評価ではなく、特定のペダルと比べて音がこう違う/こういうジャンルや弾き方、運用方法が適している等、あくまでそのペダルの個性を考えるタイプの記事をモットーとしています。報酬をいただいている分、ペダルの特徴と使用時の感触について詳細に書くことを重視しているので、少しでも購入を検討されている方の判断材料の一つになればうれしいです。

 

■sarapedals RVR

 RVRはSDSに続いてsarapedals 2台目のディストーションで、もともとBOSSのHM-2を下地にベース用に開発を進めていたモデルのようです。そのため低域をあまり削らないタイプの歪みでギター・ベース問わず使用可能な設計になっています。

 

■サイズ・仕様

 恒例のサイズ比較BOSSと並べるとこんな感じ

RATより一回り大きいですが、厚みはRATと同じです。ゴム足の高さ分RATより背は低いかも。コントロールは左からボリューム・トーン・ゲインの3つ。前述のとおりHM-2のニュアンスがあるだけでコントロールや中の回路含めて別の物なのでクローンモデルではありません。

 

中身。相変わらず精巧な造りです。中にプレートが仕込んであったり複雑な組み立てのようにも見えますが、ノブをまとめたり基盤を固定する等、作業の効率化のためこの形になっているそうです。

スイッチはトゥルーバイパス、電池は使用不可。

■音の印象

 つんざくような高域のザリザリとした歪みと安定した低域が印象的で、ゲインを上げていくと90年代以前のペダルのようなガリっとした質感のディストーションで、確かにBOSSのHM-2やその他のメタルディストーションというジャンルが出来上がる前のファズではない、でもMXR Distortion+よりタイトで帯域が広い…のような「あの」時代のバイブスを感じます。基本こういうタイプの昔のディストーションはシングルコイルと相性が悪く、経験上インプットゲインが稼げて高域が丸いハムバッカーでのみ正しく機能するようなモデルが多いんですが、RVRはその歪みの質感の硬さと低域の安定感がプラスに働いて、ジャキっとしたワイドレンジなプリアンプっぽい印象になっており、むしろシングルコイルが合いそうな音です。

 

■ボリューム

 小さくなく、大きすぎない ちょうどよい塩梅です。歪みのキャラクターが派手目なので使用時音量で特に困ることはないと思います。

 

■トーン

 RVRのサウンドメイクの肝です。基本はTSなどにある通常のトーンコントロールなんですが、効く帯域がちょうど歪みの成分あたりに感じて、単純にトーンを下げると音がこもる/上げると前に出るという感覚ではなく、ハイカットフィルターっぽいような使い方が合います。最大まで高域をカットした状態(ノブ最小)でも音が破綻しないのでそこから徐々に弾きながらトーンを開いていくと音が作りやすいかも。トーン最大の高域が一切カットされていない状態の音はかなり過激で超超高域までドバっと出る感じなので、どれだけ高域をカットするか、しないかで積極的な音作りができます。レコーディングなどではトーン全開がノイズ的なアプローチもできてよさそうです。

 

■ゲイン

 激歪みではないですが歪みは深めで、通常のディストーション以上はあります。ただ分離が良いからか、弾いているとあり歪んでいないように感じるかも。この辺りは少し高域が派手にバシャっと響くブラウンサウンド系のディストーションに似た雰囲気を感じますね。またトーンの開き具合で歪み感の印象が変わります。トーン全閉め(最小)では相対的にミドルが目立ってオーバードライブ的なニュアンス。ゲインノブ最小でもクランチ程度に歪んでいて、チューブアンプと組み合わせてトーンを調整すると、BD-2やJan Rayなどで作るジャキジャキ感とはまた違った、倍音が圧縮してはじけるようなジャキっとした質感のクランチが作れます。

 

■単体での使用

 ギターでは基本的に高域のジャリっとした感じをいい感じに受け止めてキレのある歪み感に変換してくれるチューブアンプでの使用が合います。アンプシミュレーターを使用したライン環境でもアンプを薄くクランチにしておけばジャキっとしたおいしい部分を抽出できます。逆にJC等の完全にクリーンなトランジスタアンプとの相性はガリガリしすぎてあまり相性が良くない印象です。こういうアンプ側のサチュレーションを前提としたペダルの設計は今あまり見ないので個人的にうれしいですね。

 

■ギターボリュームの反応

 過敏ではないですが、スッと歪み成分が落ちる素直な挙動です。手元でバッキング→ソロという操作よりも、コードバッキングの迫力を手元で操作するような感覚です。ボリュームを絞ったとき高域が残るため鈴なりっぽい感じになります。強弱にもよく反応してくれるのでよく歪むペダルながらコードバッキングに適しています。

 

■バッファの影響・他のペダルとの組み合わせ

 前段バッファの影響は無いように感じます。ただプレゼンス領域が特徴的なペダルなので、前段バッファで高域が痩せている場合は音の変化に気づくので、そこについてはセンシティブなペダルかもしれません。

プリアンプっぽい、上も下も落とさず出る歪み方なためか、TS系等のクラシックなオーバードライブを前段に組み合わせるといい感じにブーストしてくれます。RVR自身をブースターにして後段の歪みと組み合わせる場合、後段の歪みが浅めにして、RVRのレベルを上げてブーストするよりも少しゲインを上げつつトーンを調整して高域を歪み成分に変換してやる使い方が向いています。


■ベース・その他での使用

 ベースでの使用は、もともとベース用に開発されたためか非常に良いです。曲中でずっとかけっぱなしにしている歪みというよりも、チェーンソーのようなガリガリして荒々しい音像で、ベースリフを弾く時に重宝しそうな派手さがあります。音の傾向は違いますが、派手さでいえばShin-ei FY-2やSuperFuzzっぽい確立されたキャラクターがあるように思います。ギターとベースでの使用の印象が大きく違うのが面白いです。ゴリゴリの必殺ベースディストーションが欲しい方はかなりお勧め。

 低域や高域をカットされずワイドに出ていたり、トーンがフィルターっぽく超高域のハイカットとして効くため、ドラムマシンやその他電子楽器にも合うような感触があります。一台持ってるとなにかと便利そうです。

 

以上、ギタープリアンプ、リフ向きのベースディストーション、電子楽器向きの歪み装置等…3コントロールのシンプルな構成ながらもいろいろな面が見えるおもしろいペダルだと思います。

 

■注文について

 オーダーについてはsarapedals公式の記事下部のオーダーフォームリンクから、メールもしくは注文フォームにて受注されているようです。ぜひ

note.com

 

www.youtube.com

MAHONEY / BUZZ TONE レビュー

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 アメリカテネシー州ナッシュビルのブランド MAHONEYのJORDAN BOSSTONEのクローン。

 もともとはJORDANが販売した70年代のギターに直接プラグインするタイプのファズ「BOSS TONE」を2000年代ごろにMAHONEYがコピーしBUZZ TONEとして販売。精度が高いと人気を博した後、近年MAHONEYがJORDANの商標を買い取ったそうで、現在はJORDAN名義でBUZZ TONEが販売されていて実際に購入も可能です。

 

■コントロール・仕様

音量のVOKUMEと歪み量のATTACK、さらにオリジナルにはないMOD要素としてクリッピングバイパスのスイッチが側面についています。大きさはMXR相当、表面は塗装ではなくシールプリントですが、デコシールのように表面が樹脂で盛り上がっていて手にしたときの見た目がだいぶ良いです。

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電池使用可能 もともとギターに直接装着するタイプのファズだったこともあり、消費量は非常に少なく、電池駆動でも問題なく動作します。

 

■音の印象

ボリュームは古い設計のファズの中では大きいです。マフくらいか?クリーンから爆音みたいな使い方もOKですし、歪み量下げてファズブースターみたいにしても良い。BOSSTONE系はVOODOO LABのSUPER FUZZと2ノブのBOSSTONEを所持していたのですが、その時のイメージと同じ、歪みの切っ先が少し飽和してプリュっとしていて、ローは少しタイト、音の不明瞭さやブーミーさではなく倍音の感じでファズとわかるタイプの歪みで、結構前に出る感じがします。が、VOODOO LABと比べるとコードが映えるというか、ちょっとだけマフっぽいまとまり感なニュアンスがあります

歪み量を操作するATTACKノブは素直で、歪みは少し深め サステインも長いので弾いていて気持ちが良いです。ボリュームの追従はそこまで良くなく、暴れ感が減って大人しくなるくらい。

 

■クリッピングカット

側面のクリッピングカットのスイッチを入れると音量が1.5倍くらいに跳ね上がります。歪み量はあまり下がらず、クリッピングカットでも腰が強く、ファズらしくぐいぐいに歪みますちょっとDOUBLE MUFFに似てるかも。クリッピングありの状態と比べると、歪みの切っ先のプリュプリュした部分がちょうどなくなる感じで、よりパワーコードが映えるような音になります。この状態でもギターボリュームの追従は良くないので、微調整に留めたほうが良いかも

 

■バッファの影響

なんと、ノイズも増えずバッファとの相性が良いです。気持ちシャキっとしますが、ファズっぽいクリーミーさはしっかり残ります。音量も十分にあるので、エフェクトの組み合わせで困ることはなさそう。

 

以上、あまりBOSSTONEの音だ!と言える特徴が思い浮かべにくく、はやりにくい印象ですが、頭の中にあるいなたいファズっぽい感じとか、ファズフェイスにもう一癖ある感じとか、マフをもっとリードファズ向きにした感じとか、トーンベンダーの滲み感を扱いやすくした感じ…とか、いろんなファズの表情を見られる面白いファズだと思います。弾いてみるとわかる気持ちよさがあるのでぜひ。

NEXT / DISTORTION X レビュー



80年代モリダイラ販売の国産ペダル

DISTORTION Xの気合が入った名前にふさわしく、通常の歪みエフェクターのノブ構成に加えてWAVEという'60 '70 '80 "NEXT"の4つの時代を選べるコントロールが特徴のディストーションです。

 

■仕様

NEXTを知っている方はおなじみの凹型のアバンギャルドな筐体にトップに色が付いたノブ

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そしてスイッチは電子スイッチで電池駆動可能。フットスイッチ可動部に電池収納があります。ACA仕様のBOSS等と違ってデイジーチェーンしなくても電圧が下がらず、現代の9Vアダプタ単体で動作可能

消費電流はエフェクトON/OFF時両方とも3~4mA/h アナログオクターバーやファズ並みの消費の低さなので電池駆動余裕です。ありがたい。

 

■WAVEノブ

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このペダルの最大の特徴で、各時代を象徴する音をノブでセレクトできる仕様。ロータリースイッチではなく、ノブで無段階可変で音が変わります。(感覚でいうとDigitech X seriesのMORPHノブに操作感は近い)回路構成がどうなっているかは不明ですが、単純にクリッピング切り替えだけのような単純な変化ではなく、大きくキャラクターが変わる印象。本来の流れとしては'60→'70→'80→NEXTの順番だと思いますが設計上の都合からか、'60→'80→NEXT→’70の順で推移してきます。

 

■音の印象

基本的には太くて音量が大きく粗い歪みの'60とNEXT、細くてエッジのあり音量が小さい歪みの'70と'80の大きく分けて2種類の音の傾向があります。

各モードによる音量の差が大きいからか、ボリューム自体は大きくとってあるため、単体使用の場合は音量で困ることはない…というか、昔のディストーションの印象で弾くと思ったより音量大きいな!となるかも。

歪み量は並みのディストーションか少し深め。トーンはマフのようなシーソー型っぽいですがちょっと粗めで、少し右に回すだけでハイがギャリギャリに、左に回すとモコモコになってしまうピーキーな感じなので、基本的に真ん中あたりの好きなポイントで固定して、WAVEノブを操作したり、ギター側のトーンや前後段の歪み等の組み合わせで補助した方がよさそう。ちなみにトーンノブはセンタークリックが付いています。

各モードの細かい音の印象は

'60 :かなりファズフェイスっぽいです。バッファありでこのクリーミーなファズの質感を再現しているのはすごい。ギターボリュームには全く反応しないですが、バッファを気にしない、前段に歪みを置いて上書きできるファズフェイスとしてかなり有用です。ボリュームも一番大きいので、ファズディストーションとして使うならこのモードを基本としたほうが良いです。トーンを上げてちょっとファズライトっぽい雰囲気にするのも良し。

'70:Distortion+っぽい雰囲気はあり、音量が小さめかつオーガニックでちょっとがさっとしたディストーション、クランチ~軽めのディストーションで使うとよさそうです

'80:一番エッジが立っていてタイト。ARIA、ARION等のザ・80年代の国産プラスチック筐体ディストーションといった趣き。シングルコイルではガリガリし過ぎで音が細く感じるかもしれないですが、ハムバッカーのリアで弾くとちょうどいい塩梅になります。

NEXT:'60の音を基本にすこし低域をタイトに、高域のキレを増して、”ファズっぽい要素を排除して、当時の現代的な歪み感”を表現したような元気なディストーション。これも音量が大きく低域も安定して出ており使いやすいです。

といった感じで、この4種類の音を混ぜて、「’80っぽいニュアンスを足した'60」とか、「’70っぽい雰囲気を混ぜたNEXT」等のバリエーションを多少作ることができます。

トーンで音を作るよりも微調整が効くので、まずはトーンセンターで、WAVEノブをいじって好きな音を探してから、必要であればトーンを操作するのがよさそうです。

※ただし、前述のとおりスイッチや独立したスライダーではなくノブなので'60とNEXTの間に'80を経過するため'60とNEXTを混ぜることができなかったり、’60と'70も混ぜることができません。

 

以上、モードにもよりますがファズ的な要素もあるファットなディストーションです。あまり見かけませんが現代のボードにも組み込みやすい音をしていると思うので見かけたらぜひ

 

SPF(Smart People Factory) / CALI QUAKE tremolo レビュー

アメリカはワシントンのペダルメーカー。00年代後期に日本にも入ってきた痕跡はネットで確認できますが、それ以外の情報は少ないです。

 

■コントロール・仕様

コントロールはRateとDepth、波形の切り替えの3つで、波形はサイン波、上昇型のノコギリ波、矩形波を選択できます。

9Vアダプタ、電池使用可能。消費は大体6~13mA/h、バイパス中でも6mA/hほど消費するので、少しだけ消費は多いですが、マンガン電池での使用でも問題なく使えます。

LEDはRateの速さに合わせて点滅する仕様。

 

■ボリュームドロップ

設定によりますが、露骨な音量落ちは感じないです。ただトレモロエフェクトの性質上聴覚上音量が下がる感覚がある(CALI QUAKE側で音量を上げていない)ので、後述の音のキャラも加味すると歪みの前に接続するのが向いているように思います。

 

■音の印象

Rateは最小で1サイクル1.5秒ほど、最大はトレモロとしては認識できる最速(リングモジュレーター的な音になる手前まで)、Depthは最小でトレモロが効かず、最大でかなり深いところまで。端的に言うと”エグい揺れ”です。ちょっと酔いそうになるくらいの音量揺れがあり、あまりエフェクターっぽくない有機的な揺れ方のように感じます。

波形は、サイン波はかなり滑らかな揺れ、矩形波はハードなサイン波という感じで、そこまで機械的なぶつ切りになる感じではないですが、マシンガン・トレモロをやるには十分な歯切れ。

上昇型のノコギリ波のモードは他のトレモロにはなかなか搭載されていないので、特徴的です。なんというかゆっくりかけてパッド的な音もつくれますし、早めにかけて揺れのエッジを際立たせることもできます。トレモロをかけると、スピードによってフレーズが途切れるような感じがして弾きにくかったり、かといってDepthを下げると効きが地味になる…みたいな悩みがある人もいると思うんですが、ノコギリ波は薄めにかけても結構しっかり効いてくれ、深めにかけても波の終わりが強調されるからか途切れる感じが無く、好きな揺れ方でした。

 

以上。中古でほとんど見かけませんが、音の印象は非常に良いです。使いやすくもあるので見かけたら確保をオススメします。

 

www.youtube.com

DOD / FX76 PUNKIFIER レビュー

 

独自のコンセプトからオリジナリティあふれる音を作り出すDODから、ハードコアパンク向けとして発売されたのオーバードライブ/ファズ/ディストーション。迷彩ペイントやクロスで描かれたUSHC(USハードコア)のロゴマークがいかついですね。Blurの”Song 2”のレコーディングで使用されたらしいことでも有名。

 

■コントロール

左から
PUNK:ファズとODのブレンド。最小でODのみ、最大でファズのみ

SLAM:ODのゲイン(ファズはゲイン固定)

SPIKES:全体のトーンコントロール

MENACE:全体のボリュームコントロール

で、コントロール名は特殊ですが、覚えれば結構すんなり使えます。

 

■ODセクションの音

OD側の歪みの質感は同社250 Overdrive Preampに似ています。ゲインが高い設定だとほぼディストーションと言っていいゲイン量で、高域が丸まらず鋭さがというか、フィルターがかかってないようなオープンな感じと歪みのざらつきもディストーションらしさを演出してます。

 

■ファズセクションの音

かなり攻めてます。ベルクロとまではいかないんですが、コードが成立しない砂嵐感、ミチミチと詰まった音、圧縮されきってアタックがずむっと落ち込み、どの弦を弾いても同じ圧を感じる、太いゴムのようなファズサウンドはDeviEverのSodaMeiserとBITを足して2で割ったような音で、とにかくズ太く、単音向きです。トーンを上げるとファズライトや国産ファズのようなジリジリとしたガレージサイケサウンドも出てくる感じで、ファズ単体で使ってもかなり面白いです。

 

■トーン

ローカットのような印象ですが、歪み全体のキャラが変わるような感じでかなりきつめに効き、トーン12時以降では結構ハイが強調されます。逆にトーン最小でもこもることはなく、自然な感じなので、トーンは最小からスタートするといいかも。前述のとおり、ファズやOD単体の時に使用しても十分に効果を発揮します。

250にトーンが付いたFX50 B Overdrive Plusのトーンとは効きが違います。

 

■音量

ODセクションの音が多くブレンドされている状態だと普通~大きめ、ファズセクションのブレンドが多めだと普通くらいですが、概ね単体で使っても、スタックで使っても困ることはない音量感でありがたいです。爆音というわけではないですが、DODの中では音量は大きい方ですね。

 

■バッファの影響

もともと本機にバッファが搭載されているため、影響はないです。このファズの音でバッファの影響がないのは結構珍しいかも。

 

■スタック

前段、後段ともに合います。結構塗りつぶし系の音なので、組み合わせによるシナジーは感じにくいかも。OD側のゲインを絞ると前段・後段の歪みとファズとのクリーンミックスのような感じに使用できるのでぐしゃっとしながらもギターの輪郭は維持したいという人に向いています。

 

■単体使用・音の印象

おそらく想定されていそうなのは、軽いクランチ程度のチューブアンプにつないで若干アンプ側のサチュレーションも利用しながら音を作るタイプの歪みなのかなと思いますが、クリーンなアンプで単体で使用しても使いやすいです。ファズセクションとODセクションを自然に混ぜたい場合は、ODセクションのゲインはMAXの方がいいかも。

音の印象は、ファットで輪郭のあるファズディストーションです。砂嵐のような太いファズを混ぜることによって、パワーコードに情報量が増し、低音弦の重さと高音弦のクリアさを両立している、完成度の高い歪みだと思います。パワーコードを多用する人にはうってつけのファズディストーションで、弾いてて気持ちがいいですね。コードの解像度はファズ側が悪いだけで、ODは普通に篭らないオーガニックな歪みのため、適切にブレンドすれば複雑なコードやアルペジオでも対応できます。クリーンなアルペジオの裏でノイズのような歪みが鳴っている…ような演出にも使えますし、なかなか奥が深いです。

ODセクションが素直な歪み方な分、元の音が太めのギターの方がファズセクションとの混ざりが良いのでシングルコイルよりハムバッカーでの使用がおすすめです。

 

■ベースでの使用

低域のロスが少なく、ODともブレンドできるためベースに使用してもかっこいい音が出ます。ファズセクションのブリブリ・バリバリした感じがベースだとより一層感じるので、そういう音が欲しい方にうってつけ

 

以上。球数が少なく、長年探していましたがこれはいいペダルですね。どこか大手がクローン作ってリバイバルさせてほしい。

BOSS / DF-2 SUPER Feedbacker & Distortion レビュー

1984年発売。フィードバッカー機能が付いたディストーションで、同社HM-2 HeaveyMetalの翌年にリリースされたモデルらしいです。HUMとSwervedriverの使用でも有名ですね。

 

■仕様

 コントロールはLEVEL TONE DISTのDISTORTIONセクションとOVERTONEノブのFEEDBACKセクションに分かれた4コントロール。

 フットスイッチを長押しするとフィードバックをシミュレートした発振音が鳴り、エフェクトON時に長押し→フィードバック音再生→足を離すとエフェクトONの状態を維持、エフェクトOFF時に長押し→フィードバック音再生→足を離すとエフェクトONになる仕様。つまり、エフェクトがONでもOFFでもフィードバック音を再生するとエフェクトONになります。

 エフェクトON時は踏んだ瞬間にON、OFFにするときはフィードバッカー機能の関係からか、フットスイッチを踏んで離した瞬間にOFFになり、ここはちょっと違和感があるかも。0.5秒ほど踏みっぱなしにしているとフィードバック音が再生されOFFにできないので、スイッチを踏んですぐ離す習慣がない人はちょっとなれないと使いにくいかもしれないですね。

 エフェクトON時に若干音切れがあります。これはDS-1にもありますが、OFFのスイッチングと同じように慣れが必要なポイントかも。

 

■フィードバック音

 スイッチを長押しすると2秒くらいかけてフォードバック音がフェードインしてきます。フィードバックの音は結構本物に近く、単調ではありますが今聴いてもあまりしょぼく感じなく、フィードバックを録れないライン録音やライブの驚かしで有効です。ただ発振音が出るだけでなく若干音が揺れてるので、そこもリアルですね。

 OVERTONEノブはフィードバック音の倍音バランスを調整するノブで、絞りきりで低いフィードバック、最大で1オクターブ高いフィードバック音になり、それをブレンドする感じ14時くらいがちょうどよく感じました。

 音程は現在出している音を検知するような挙動で、無音の状態でスイッチを長押しても何も再生されません。フィードバック音を再生しているときでも弾いた音は並列で出るので、使いにくいですがエレハモのFreezeみたいな音を伸ばしながら他のフレーズを弾くみたいな使い方もできないこともないです。

 フィードバックが明らかに発生しないような歪み量や小さい音量でもフィードバック音を発生させることができるのは本物のフィードバックとは違う利点かも。フィードバック音はどうやら歪みセクションの前に生成されるようで、DISTが低い状態での音はちょっと大人しめというか、倍音が付いてこない機械的な感じがします。

 

■音の印象

 まず音量はかなり低いのでLEVEL最大推奨です。DS-1と最大音量はどっこいかDF-2が気持ち低いくらいなので、使用には覚悟と工夫が必要。よくDS-1にフィードバッカー機能を付けたものと説明されますが、音は少し違う感じで、DS-1と比べると若干ミドルが豊かで音が丸く、DS-1とDS-2の、DS-1寄りの中間という印象。トーンを上げるとDS-1のようにかなりトレブルが強い音になりますが、硬い刺さる高域…というより拡散してスパイシーな高域という感じで、耳が痛いというより耳が麻痺するような感覚があるため、ギターの音としてではなくアンサンブルで間を埋めるような高域の演出としてはいいかも。トーンを10時くらいにすると力強いオルタナディストーショントーンが素直に出てくれる感じで、弾いていて気持ちがいいです。

 歪みは深め。基本ミドルが残っているからか、DS-1のようにDIST最小で鋭いクランチにはならず、どちらかというとガンガン歪ませた方が得意なタイプです。

 

以上。フィードバック機能だけでなく、歪みのトーンもエフェクターらしい歪み方でわかりやすくエフェクティブな感じがクセになります。音量が低い問題もあるので、プレミアがついてしまっているので無理に手に入れる必要はないとおもいますが、見かけたらぜひ。

 

www.youtube.com

[pedaltest]という名前で試奏動画のyoutubeチャンネルを開設してみました。
メインの活動はブログのほうで、動画は音弾いて出すだけのシンプルなものになると思いますが参考になれば幸い