Montreuxは日本のギターパーツおよびエフェクター代理店で
いくつかオリジナルエフェクターもリリースしています。
このKNEBWORTHはMontreuxが代理店を務めるCMAT MODSが
開発に関わっており、造りや音はしっかりとしたもの。
オペアンプはTL072を一基使用。
名前はイギリスの地名(ロックフェス開催地としても有名ですね)
マーシャル系ディストーションであることや、
音の感じからマーシャルのガバナーをもとに開発されたモデルだと思います。
コントロールはGAIN, TREBLE, MIDDLE, BASS, MAINLEVEL, BOOST LEVELの6個で
他にNORMAL/MODIFYの切り替えスイッチあり。
MAINLEVELは全体の音量を調整、BOOST LEVELは右側のブーストスイッチ踏んだ時の
ブースト量を設定できます。
マーシャル系で歪みとブーストの2in1というと
ZVEXの BOX OF ROCKを思い浮かべますが、
BORの歪みの後段にクリーンブーストではなく
歪みの前段に緩やかにハイカットされたブースターがある仕様で、音量より歪み部分のゲインアップに重点を置いた設計です。
ちなみにこのブーストチャンネルは単体でも使用でき、しかも音量を下げることもできるので、他の歪みと組み合わせてブーストさせたりハイカットされているのを利用してわざと音量を下げて落ち着かせたりと用途が広いです。
歪み部分の全体的な印象はやっぱりガバナーっぽくて、ギター側のボリュームを絞っても
反応が悪くそっけなかったり、EQ操作が難しかったり悪い部分も似通ってます。
スイッチNORMAL側では音量小さめでMAINLEVEL最大推奨、ピッキングニュアンスもあまり出てくれないですが、
低域の迫力とそれに相反するような高域のバシャバシャした派手な鋭さはザ・マーシャルといった感じでかなり生々しいです。
MODIFY側では音量はグンと上がり、ピッキングニュアンスやギターボリュームにもある程度反応するようになります。
歪み量や全体的な音の印象もあまり変わらなく
少しミドルが張り出るくらいなので、生々しさは変わらないので、MODIFY側がおすすめです。
EQはトレブルが全体のトーンを作る役割を担っていて、上げるとローが薄く、下げるとこもりつつ太くなるのでギターやジャンルに合わせてトレブルを設定する必要があり。
ミドルは音抜けや全体の音量にも作用します。
9時より下げるとわかりやすいドンシャリになるのは面白い。
ベースはほぼ微調整。上げても下げてもマーシャルらしいゴーッとした押しの強いローが後ろで鳴っている感じは変わらないので、
アンサンブル次第で設定調整すると良さそう。
ブーストチャンネルを歪みと組み合わせた場合、前述したハイカットが活きてきて、JCM2000のリードチャンネルのような太く力強い歪みに変化します。
サステインも伸び、音量はそこまで変わらないですが音圧がぐっと持ち上がるので一台でやっていけそうな音です。
KNEBWORTHをLS-2などのループで括って
クリーン→歪み+ブーストを一括で切り替えたり、歪み部分にTSなどの別のブースト用ペダルを挟んで2段ブーストにしたりといろいろな使い方があり、汎用性が高いです。
あと本機はいわゆるJC対策用として、トランジスタアンプでもマーシャルサウンドを!という触れ込みで発売されていたようですが、
トランジスタアンプ+シングルコイルだと結構ハイがチリチリして調整すれば使えはしますが、扱いが難しいです。
現代的なアンプライク、アンプインアボックス系ではなく、あくまでマーシャルのニュアンスがある生々しい歪みペダルなので、チューブアンプでの使用をお勧めします。