VOODOO LAB / BOSS TONE レビューと比較

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VOODOO LABの初期モデル。2ノブモデルは大きなノブが特徴的。

BOSS TONEはその名の通り1967年に発売されたJordan Bosstoneのクローン。

噂によると名前の問題でJordanではなくBOSSに怒られたらしく(真偽不明

名称変更の際にノブを増やしてSUPER FUZZとしてリリースされたとか。

VOODOO LABのSUPER FUZZは以前レビューしているのでそちらもご参照ください

nota-p.hatenablog.com

 

■BOSS TONEのレビュー

LEDなし、アダプタは使えますが昔のRATやマフのようにピンジャックです。

ノブはVOLUMEとATTACK。VOLUMEは音量、ATTACKは歪み量です。

音量はそれなりで大体13時~14時くらいで迫力が出始めるちょうどいい音量

最大で十分大きいのでブースターでも行けます

ATTACKは最小だと音が出ないタイプ。歪みの幅は狭く、あげていくと

歪み量というよりはファズっぽいコンプレッションが上がっていく感じ

BOSSTONEはトランジスタ2石のファズでリリース時期からよく

FUZZFACEと並んで語られますが、使い方は似ているものの音は別。

意外とハイが出てコード感が明瞭なのにも関わらず荒い潰れ感もあり

ATTACKを下げてもモコモコすることがなく、ノブがどの位置でも使いどころ

があります。前段にバッファやワウをつないでいてもある程度しっかり

動作してくれるところも魅力。特にワウとの組み合わせは結構食いつきが良く

好きな音です。

ギター側のボリュームへの反応はそこそこ。完全なクリーンにはなりづらいですが

使えるクランチ程度にスムーズに落ちるので、FUZZFACEは極端すぎるという方には

むしろ使いやすい可能性があります。シングルコイルの場合、トーンを絞ると

固まり感とクリーミーさが出るので手元でのコントロールが楽しいファズです。

単体でも使えますがマーシャル・フェンダーなどのクランチに設定したアンプの

ブーストにも良いです。ただ、ハイが出ている分ハウリングしやすいので

ノイズなく綺麗にファズ音を出したい人はハムでの使用かシングルでもトーンを絞り

ペダル側のコントロールを控えめにする必要があります。

 

■SUPER FUZZとの比較

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SUPER FUZZはBOSS TONEから低域を増減するRESONANCEとミドルを増減する

TONEが追加されたバージョンアップモデル。

SUPER FUZZは今年サウンドハウスで新品で購入したので特に初期がどうみたいなのは無いです。

BOSS TONE中身

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SUPER FUZZ中身

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使用しているトランジスタはMPSA18と2N2907の組み合わせで最新でも同じ(すごい)

トーンとレゾナンスが追加されている分SUPER FUZZは回路が複雑です。

 

 

弾き比べた感じ、音はまぁまぁ似てますが完全に似せるのは難しかったです。

基本RESONANCEとTONEを12時にするとBOSS TONEと似た感じになりますが

BOSS TONEは中低域のふくよかさとファズっぽい粘りが気持ち多くあり

SUPER FUZZはもう少しだけディストーションよりの扱いやすさ。

ATTACKを上げていくと違いがより顕著で、チープな表現ですが

BOSSTONEの方が音が太い…というかファズらしいクリーミーさがあり、

ボリュームを上げたときの圧もBOSSTONEの方が強いです。

実際SUPER FUZZはトーンでミドルを上げたりドンシャリにしたりできるので

ディストーション的に使える選択肢が多く、使い方で好みが分かれそう。

ボリューム操作はBOSS TONEの方がやりやすい

アンプのブーストとしての用途はSUPER FUZZでもバッチリできます。

設定上げすぎるとハウリングしやすいのも同じ。

ただSUPER FUZZはBOSS TONEよりも気持ちバッファの影響受けやすい気がします。

ワウの利きがきもちいのもBOSS TONEのほうですね。

 

以上。

BOSS TONEはファズらしいビンテージよりな音、SUPER FUZZはより現代的な

ディストーション的な音っぽく、傾向は同じですがアプローチのしかたが違う

のが面白いです。どちらもよいファズなので見かけたらおすすめです。