韓国のアンプ、ピックアップ、ペダルブランド。このサイズの筐体はカスタムシリーズと呼ばれるラインで結構独創的なコントロールのモデルが多く、本機FUZZTOWNもかなり攻めた仕様で、2つのファズをブレンドできるというもの。
コントロールはWHITE FUZZとBLACK FUZZに分かれており、それぞれLEVELとGAINの2つ。ブレンドつまみは無く、どちらか片方を使用したい場合は使用しない方のレベルを最小にする使い方です。
■単独使用の場合
★WHITE FUZZ
音量はそれなり。FUZZFACEくらいの音量感で、PUの組み合わせや、爆音ファズとして使う場合は少し物足りなく感じるかも。音のキャラはあまりクリーミーな印象は無く、ゲイン正午だと経験した中で言うとMXR 108 classic fuzzのバッファをONにしたときの音に近い気がします。後述しますがインピーダンスのミスマッチで音を作ってるような感じではなく、最小でささくれたクランチから、ゲインを上げていくと圧縮され音が粘るトーンベンダーっぽいファズにシームレスに変化する感じで、単純いファズとして好きな音です。ギターボリュームの追従はほぼゼロなのでその方向での運用はあきらめた方が良いです。
★BLACK FUZZ
音量はWHITE FUZZより小さく、ゲインも少し低め。WHITE FUZZの音を軸にバイアスをずらしたような飽和、圧縮、低パワー感で、単独で使う場合はアンプの歪みなどにファズっぽい質感をプラスするブースターとしての使い方が映えそうです。
こちらもギターボリュームの追従は悪いです。
★WHITE FUZZ + BLACK FUZZのブレンド
回路を確認できないので感覚だけですが、2つのファズをミックスするときにフェイズアウトしている感じがあり、混ぜるとハイとローが強調、ごっそりミッドがスクープされ、かなり強烈なサウンドに。コードの分離も考えない、粒の細かくざらざらと神話刷りを鼓膜に突き立てられてるかのような砂嵐上等な音のキャラ…なんか聴いたことあるなと思ってしばらく考えましたがこの音…スーパーファズ(ドンシャリな方のトーンモード)にかなり似てます!!
各FUZZのゲイン量とレベルによってニュアンスが変わる(音のキャラはそこまで変わらない)ので、まず基準にしたい方のファズのレベルをフルにし、ちょうどいいゲインに設定してからもう片方のファズを混ぜていくか、最初からすべてのゲインとレベルMAXが推奨です。
2つ組み合わせてもギターボリュームの反応は皆無ですが、各ファズの前段にバッファがあるのかどのセッティングでも前段バッファによる影響はほぼなく、前段の歪みやワウとの組み合わせも良いです。前段の歪みと組み合わせる場合は音量がネックになってくるので、LS-2などでループレベルを上げて使用すると良い感じになりそう。
以上、これ一台でコードバッキングに映えるファジーなクランチ、粘っていなたいリード、暴力的なスーパーファズ系の歪みが手に入る素晴らしいファズです。
見つけたら買い。