2017年発売。
同社のディストーション、Hot Tubes nano と
オーバードライブのCrayonを合体させた2in1モデルとのことですが、いろいろと仕様が違います。後述
コントロールはHot(Hot tubes側)のレベルとドライブ、
Wax(Crayon)側のレベルとドライブ
共通のベース、トレブルEQに共通のドライミックス。
コントロールからわかる通りただの2コイチではなく
Hot Waxはトーンがマフスタイルのもの一つだけだったHot Tubesに対して2EQになっているため元のモデルとかなり印象が違って暴れすぎず扱いやすいです。
トレブルとベースを個別に弄れるので両方とも下げてミドルを強調し、オリジナルでは消せなかったギャリギャリした感じを柔らかくしたり、
ベースを上げ切ってファズっぽい音にしたりフレキシブルです。
Wax側(Crayon)の元ネタはBB preampときいたことがあるんですが、
BB preampは所持していたものの、Crayonは持っていないためWax側とBBの比較になりますが
どことなくTS系に感じる原音の混ざったような、コンプがかかったような音の感じは薄め
ミドルが張り出たODでわりかし歪みそっくりというわけではないですが同じ用途では使えそう。ブースターにする場合はトレブル下げ目、メインドライブにする場合は上げ目が好み。
Hot側は前述したように2トーンになっているので印象は少し違いますが
RATにも近い硬質なトーンはオリジナルと似ており、ゲインを上げていくと
低域がスモーキーにつぶれるのもそれっぽいです。
ボリュームはかなり大きめ。シングルコイルでバイパスとの音量バランスを
取るなら10時前後になりそう。
各チャンネルのレビューは以上ですが、このHot Wax最大の特徴は
下段のEQとBLENDノブで、
下段EQはなんと2チャンネル共通のマスターEQです。
それ普通じゃない?と思うかもですが、2チャンネル同時にONにした場合
トーンは最後段のHotチャンネルに効くので、実質Wax側はEQが無いBBpreamp系のブースターが効いていることになります。
実際ブースト感はナチュラルで、音が破堤しにくく、腰砕けになることがない
しっかりディストーションになる感じがあります。
BLENDノブはクリーンミックスですが、EQと同じく最後段で処理しているので
がっつり歪ませた音をうっすらミックスして独特な音を作ったり
ベースで使うのもよし、他の歪みと組み合わせるのも良しの便利なコントロールです。
個人的に好きな使い方はバンドで合わせたときにちょっとぬけが悪いなとおもったらクリーンを少しだけブレンドしてあげる方法。
クリーンが混ざってるとわからないくらい微妙にブレンドしてあげると
がっつり歪ませても音に芯が残るし、ブーストするときに歪みと一緒に音量もすこし上がって良いです。