tc electronic / NOVA DRIVE レビュー

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tcのプログラマブルオーバードライブ、ディストーション

NOVAシリーズは同社のデカいマルチエフェクター"NOVA SYSTEM"を単機能に分けてコンパクトエフェクターサイズ(とは言ってもBOSSを横に1.8個並べたくらいの大きさ)でリリースしたもので、DRIVEの他にREVERB、DELAY、MODULATOR、DELAYの機能オミット版のREPEATERが存在します。

 

NOVA DRIVEは歪み回路がアナログ、音に関係しないコントロールが全てデジタル制御。

オーバードライブチャンネルとディストーションチャンネルが独立しており、普通のコンパクトのように個別にON/OFFが基本ですが、モード切り替えにより片方のチャンネルをONにすると片方がOFFになる(現在ONになっているチャンネルをふむとバイパス)方式も可能。

プリセットやmidi操作、外部スイッチ使用可能。

また歪み組み合わせ時のルーティングをオーバードライブ→ディストーションの順、ディストーション→オーバードライブの順、オーバードライブとディストーションを並列でミックスできたり、オーバードライブとディストーションの組み合わせの中で実現できない繋ぎ方は無いといっても良いくらい自由度が高いです。

(細かい仕様や操作方法は公式ページかマニュアル参照。)

 

オーバードライブチャンネルはTS系っぽい質感ですが低域が残り透明感ありでブースト専門という感じはせず、トランスペアレント系メインODとしてもいけそう。クリーンミックスが付いており、ブースターとして使う場合でもコシあるブーストができて良いです。

 

ディストーションチャンネルは海外だとRATに設計が似ているらしいですが、FILTERコントロールでなくBASSとTREBLEの2EQのためあまりRATぽい印象はないです。

歪みの質は結構ローミッド寄りでふくよかかつ歪みが均一。ジュッとしたエフェクターらしい歪み方ですが、しょぼい音でも無個性でもなく良い塩梅の荒さと解像度です。

一部の帯域が尖ってる感じではなく、EQの効きも端から端まで使える滑らかさのため、抜けない印象がある場合はトレブルを思い切って15時くらいまであげたり、ベースを12時より削ると改善します。

 

以上、音のクオリティは素晴らしく、組み合わせても破堤しない非常に完成度が高いエフェクターですが、

ON/OFF時、パッチの切り替え時共に音切れが結構気になります。

弾きながらスイッチ踏むと一瞬途切れるので、

音切れが気にならないか切り替えに余裕がある曲をやっている人にはおすすめです