謎多き国産メーカーHuman Gearのオーバードライブ/ディストーション
コントロールはVOL、DIST、TONE
DISTは公式ページの文章にある通り利きが逆回しで、
右に回し切ると一番歪みが浅い状態、左に戻していくと歪みが増えていきます。
歪みの利き方が結構独特で、最初はディストーションとクリーンをミックスしていて、そのバランスを調整しているのか?と思いましたが
しばらく弾いてみると何となく左に回していくと減圧されているような…
アンプシミュレーター系でのサグやバイアスなどを下げていった時の
コンプ感が増えてアタックの感触がちょっとプツっとしており、
若干ルーズで低音と歪み感が増えつつ音量が下がっていく感触です。
(回路の知識なし&中の回路がマスキングされているため見えないので、
あくまで感覚の話です)
普通のエフェクターのゲインコントロールとは違う歪みの利きをします
DIST最大(一番歪みが浅い状態)の時でも浅いクランチ程度には歪みますが
バリンとしたハリのあるクリーンと歪みの中間は好きな人かなり多いはず
前段に歪みをつないでいた場合より歪みの質をリッチでパワフルにする
作用があるのでプリアンプとしてもおすすめ
音量もこの状態だとかなり大きいためチューブアンプのブースターとしても
おすすめ。後記するトーンの関係でどのアンプでもいい感じの効果を得られます。
歪みの質自体はケンタウロスっぽいハイの硬さとハリがありますが、
同時にふくよかなローもあり、単体で使う場合でもバランスがとれており良いです
明らかにTS系のコンプ感や帯域の整理はないです。むしろTS系でブーストすると相性が良いタイプの音
トーンは最大から最小までつかえる感触で、この利きは通常通り
左に戻すほどハイカット、右に回すとハイが強調されますが、
これも通常のエフェクターとは利きが違う感じ。
ハイカットではあるのですが、結構ハリを感じる部分のプレゼンス的な
ハイは残り、ハイミッドあたりの明瞭さが変わっていく感じ
上げるとオーバードライブ的な弦の分離感も強調されるので、
左に回して歪みを増してディストーション的に使いたい場合は
トーンを下げ目に設定すると歪んでる感出ます。
耳に痛い帯域を避けてトップブーストするような感覚で使えるので
アンプのスイートスポットをつきやすく、DISTノブも併せて操作すると
アンプの癖に合わせやすく結構万能です。
結構JCでも行けましたので、ひずまないアンプでもプリアンプとして使えるので生のアンプに対してはトランジスタチューブ問わず相性良い機種が多いと思います。
対してアンプシミュレータや宅録環境ではちょっと厳しいというか
ロー側の歪みがちょっと腰砕けになりやすく魅力を十分に引き出せない可能性あり。
アナログのエフェクターと組み合わせるといい感じになるので単体で使うより
いろいろと組み合わせを試してみると、アンプシミュレーターでも追い込めそうです。
最後に、VIVACEとの違いですが、結論から言うと操作感含め結構違います。
VIVACEの方が歪みと基本の音ともに味付けが自然ですが
アンプをかなり選ぶので上級者向け、PASSIONATTOは
ディストーション的な切っ先のニュアンスがありますが
意外と直感的かつフィットしやすいコントロールでどの
アンプにも合わせやすいので使いやすいです。
ただ2機とも生アンプでないとローが飽和しやすいので注意が必要
以上、操作感を含め似たようなエフェクターがあまりなく独創性があります。
ギターの個性も反映しやすくボリュームの追従もよいですが、
シングルコイルの方がノブの利きやボリュームの追従が良く、
ハムバッカーだと単音弾きに粘りがあって良いです