electro-harmonix / SLAP-BACK ECHOレビュー

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エレハモの新製品。エクスプレッションスイッチに続いて2作目、エフェクターに於いてはエレハモ初のミニサイズペダルです。

ノブも筐体もエレハモ独自のものを採用しているっぽくて、特に筐体は反射が強くエッジも立っていてシャープなかっこよさがあります。

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中を開けるとギチギチに詰まっており 力が入ってるのがわかりますね。ちなみにトゥルーバイパスでトレイルはしません(トレイルの必要自体ないですが)

 

コントロールはGAIN、BLEND、TIMEスイッチ

TIMEはディレイタイムを3ポジションで選べ、

下ポジションでエンハンサー的なダブリング(45ms)、

中ポジションで音を重ねたようなダブリング(65ms)、

上ポジションで原音の後ディレイ音がすぐ鳴るようなショートディレイ(100ms)くらいの調整幅で、どのモードもディレイ回数(フィードバック)は一回のみ。完全にダブリング機能に特化した仕様です。

BLENDはドライ音とディレイ音のブレンド

BLEND最大でキルドライ可能。

 

GAINはドライ音ディレイ音含めた全体のブースト量で20db増幅できるらしく、マイクロアンプなどのオーソドックスなブースターと同等のブースト量を持つため普通にブースターとして使えます。

 

ディレイ音はアナログっぽく柔らかめですが

ドライ音もかなり丸くなります。

同社のlpb-1とか、ce-1のプリアンプ部とかに雰囲気は近いです

低域にも飽和感が追加され、かなりビンテージな風合いに。シングルコイルの高域を適度にカットし、細さを補えるため、歪みの前で常時ONにしたりプリアンプ的な使い方が映えます。

前段にバッファがあっても音は変わらないため、意図的なサウンドデザインだと思われます。

 

そのため、純粋にダブリングしたいだけな人は

普通のディレイのディレイタイムを絞り切って使ったほうが無難です。

丸くてちょっとカサついた60〜70年台のロック的なフィーリングが欲しいなら間違いなく買いだと思います。

 

おすすめの設定はゲイン上げ目、ブレンド控えめのブースター+隠し味としてのダブリングか、

タイム設定を最短にしてブレンドを最大にするとディレイタイム分出力がぶれて強制的に後ノリっぽく溜めることができます。

ディレイ音オンリーの音はさらにローファイな感じになるのでそれも味があっておすすめ。

 

以上。

機能が限定されただけのディレイかと思いきやさすがエレハモ。

唯一無二の癖のあるサウンドと運用方法が光るペダルです。

ミニサイズながらも筐体の質感やデザインがかっこいいので、今後もこのサイズに期待。