Tech21 / XXL レビュー

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サンズアンプシリーズで不動の人気を誇るTech21から90年代のディストーション

 

おそらくサンズアンプのような何かのアンプのモデリングではなく、オペアンプベースのハイゲインディストーションです。

 

コントロールはLEVEL、TONE、WARP、DRIVE

WARPのみ見慣れないコントロールですが、初段オペアンプのバイアスコントロールらしく、左に回すほど歪がタイトでアタックが強く、右に回すとファズっぽいルーズでコンプ感効いた歪みになります。

音はエフェクターよりアンプの歪みに近く、図太いです。

DS-1などの様なクラシックでエッヂがたったディストーションではなく、ローミッドが充実したストーナーはハードロックに合いそうな歪みです。

シングルコイルでも問答無用で歪み、ドライブ最小でも並のディストーションを良い感じに設定した時くらい歪んでます。

ドライブを上げていくとノイズが結構気になってくるので、ハムバッカーのギターや、ノイズキャンセルできる仕様のミックスポジションで使った方が設定を自由に使えるかも。

 

音量は余裕あります。が、ほかの歪みやブースターの重ねがけはノイズの観点からちょっと不向きかもしれません。重ねがけしなくても良いくらいの歪み量はあります。

WARPは先述した通りですが、ノブを右に回してファズディストーションのようにしても、マフっぽい感じではなく、あくまでバイアスがずれている様な、適度に腰砕け感と粘りが付与された歪み方になります。

ので、爆音!というよりは歪み切ったリフやいなたいソロ、裏でボーカルを邪魔しない程度にゴーっとなっているバッキングなどに向いてます。トーンの効きが良い塩梅で、絞ると籠らずに奥に引っ込み、上げるとちゃんと耳に痛くない感じで前に出る感じで良いです。

 

スイッチON時に少し音切れというか一瞬フェードがあるので頻繁に切り替えるのは不向き、電池使用可能で電池消費は歪む割にかなり低いので取り回しが良いです。

 

基本的にドンシャリではなくミドルがよく出るタイプです。歪みつつも原音を生かすタイプのため、メタルゾーンとは対極に位置する歪みです。

 

以上。昔の設計ながらディストーションとしての完成度が高くスキがないです。中古相場も安いのでオススメ。