KAMINARI GUITARS / K-CC3LS カールコード レビュー

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2010年代からケーブルやギター製作で名を馳せる国産メーカー。楽器店行くとよくケーブル見かけるんじゃないでしょうか。

僕もKAMINARIギターケーブルのユーザーで、音良し、取り回し良し、コンセプトがしっかりしているモデルが多く、おすすめできます。

 

今回は珍しくケーブルのレビューですが、

メーカーの説明文に「エフェクターのようなカールケーブル」とあるくらい攻めたモデルです。

 

当たり前ですが、コントロールできる類のものは無し。

3メートル、5メートル、7メートル(全てカールした状態での全長)の長さ違いモデルあり。

通常カールコードと言えば頭からお尻までケーブルが巻かれていますが、KAMINARIのカールコードは全てのモデルで最初の5メートル(巻いた状態で70センチほど)だけカールさせており、そのケーブルの長さで音を作っています。

 

音はハイがかなりカットされてまろやかになり、低域も緩やかにカット、音が真ん中に集まり、さらにハイミッドにわずかにピークがつきます。アタックも抑えられるため、常時軽くチューブスクリーマーを効かせているような音に。

ルックスだけで選ぶと大変な目に遭いますが、

この音質の変化を狙うのであれば最高です。

まさにエフェクターのようなケーブル。

 

アタックがなめされたように緩やかになるため、相対的にサステインが増え、音量も上がり太くなるように感じます。特にブーストされているわけでは無いので聴覚のマジックですが、

このハイの丸まりとアタックを弱める効果によりフェンダー系のシングルコイルのギターにかなり合います。

特にマーシャルのような高域がきつめのギターアンプにはぴったりで、歪みのノリも良くなるため、いつも使っているアンプや歪みペダルに良いブースターが見つからない…とか、あともうちょっとサステインやクリーミーさが欲しいと思っている人は試す価値があります。

 

ノイズが増えるわけでもなく、余分な帯域も落ちるので収録にも向いてます。

 

ハイがバッサリ落ちてモコモコして使えない!という印象の方は逆にアンプのトレブルやプレゼンス、音量を思い切りあげられるセッティングにできたと考えると良い使い方ができるかも。

 

アタックがなくなる分ダイナミクスはつけづらくなります。この特徴もなんかチューブスクリーマーっぽいですね。

 

今回レビューしているのは3メートルのモデルですが、過去に7メートルのモデルも持っていた経験からすると、このケーブル長さでかなり音質が変わります。

簡単に言えば長ければ長いほど音がさらに籠り、ハイミッドのピークがキツくなる感じ。

3メートルでも意外と余裕ある長さで、音の効果と高域の塩梅がちょうどよくおすすめです。

カール部分硬めなので、思い切り引っ張って何回か伸ばすとこなれてきます。

 

以上。シングルコイルのギター愛用している方は持っていて損ないです。

音の選択肢のひとつにぜひ。