フェンダーが1968年頃にリリースしたアッパーオクターブファズ。
2006年あたりにFENDER BLENDER CUSTOMとして復刻、今回レビューするのはその復刻版です。
エフェクトオンオフスイッチとトーンセレクトスイッチがあります。
基本はfOXX tone machineに似たジリジリとしつつ高域がかなり抜けてくるオクターブファズですが、BLENDERは粘りというか、グジュッと潰れたアタックが特徴的です。
あとオクターブの追従性が絶妙で、追従が他のオクターブファズと比べて悪かったり誤作動したりするわけではないんですが、抜けて出てくるのに滲んでるようなニュアンスがあります。
ブレンドノブはその名の通りドライ音をブレンドできます。これオクターブファズにあまりない機能で面白いです。
エフェクト自体が派手なのでクリーンの裏でうっすら鳴らしたり、ベースで使う場合は音の芯を足したり重宝すると思います。
音量は大きくはないがトーンセレクトスイッチをONにしている状態ではそれなりで使用には困らないレベル。トーンOFFでもアンプのクランチと組み合わせれば化けます。前段に歪みなどがあるとノイズが増えるのでクリーンなアンプで使用かアンプor歪みの前段のブースターどちらかがおすすめ。
トーンセレクトスイッチは触るまではオクターブアップのオンオフかと思ったんですが、
単純にトレブルブーストっぽく、調整のつまみはありませんが踏むだけでかなり前に出てきてただ高域を上げただけではないハイミッドに特徴を持ちつつ低域はなくならない、かっこいい音が出てきます
トーンセレクトスイッチオンの状態で音を作ってハッキングでセレクトスイッチOFFにして音を落ち着かせるのもありかも。どちらにせよオクターブアップ音を抜くことはできない無骨な設計です。
以上。過激で濃いオクターブファズ音はチューブアンプの歪みに対するブースターとしても強さを発揮します。特にブレンドノブでオクターブファズなのにコードもいけるような柔軟性を出すことができる素晴らしいです。