electro-harmonix / nano hot tubes レビュー

f:id:nota_p:20200329200043j:image

もとは1970年代に出たメモリーマンやデラックスマフと同じビッグサイズの筐体を使った
オーバードライブ。真空管を使わないアナログ回路でチューブサウンドをエミュレートした歪みだったようで
その後1990年代?に本当に真空管を使ったオーバードライブが同名でリリースされていたりします。
今回は70年代のモデルを回路はそのままにナノシリーズ規格までダウンサイジングされたモデル


オリジナルも真空管搭載モデルも弾いたことはないため、純粋にnano版のみのレビューになります。


ナチュラルなオーバードライブだがマフスタイルのトーンがついているため、音像が少しマフっぽい
低域がが若干ルーズで広域がジャリっとしている。音圧もありなんとなく誰もがイメージしている
温かみとハリのある真空管サウンドに近いと思う。
ドンシャリではなくボワジャリという感じ。


トーンをバイパスできる機能がある
■トーンON時
 低域がゴツゴツしているが、基本的に高域のキレが良いため
 コードストロークやカッティングなどに向いている
■トーンOFF時
 高域が隠れてファズっぽさが強調される、これはこれで真空管っぽいドライブの粗さがある
 特に単音弾きやパワーコードでパフォーマンスを活かせる
トーンスイッチを積極的に使っていくと結構守備範囲が広く、いろんな状況で使えそうではある。


ギターVolへの反応は上々。歪はきれいに落ちるがすこしハイも落ちる
前段にバッファある場合、気持ちハイ上がりの音になるが操作性含めそこまで大きな変化はない


トーンOFFのときはファズフェイスと使い勝手が似ている気がする アンプのブースターとしておすすめ
トーンONの場合は、普通のオーバードライブとしても優秀だけど、
ボードの最後段においてチューブ感を付加する最終的な味付け&全体的なブーストの役割で使うと
少しVIVACEとキャラクターが似ている。倍音があまり乗っかるタイプではないので
代わりにはならないけど、すでにVIVACEを持っていて、同じニュアンスの違うものと試したいとき、一度手にとってみては


メインの歪として使う場合は、真空管アンプに合うと言われているOD(TS、SD-1、一部ファズなど)には大体
相性が良いです。ルーズな部分がなくなり、締まったディストーションサウンドになります。