MAXON / D&S 初期仕様のレビューとOD-801との比較

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70年代にリリースされた国産ビッグマフのコピーモデル

MXRのようなサイズのナローケース、大小ノブ、LEDなし、電池駆動のみの無骨な仕様から始まり、のちにノブのサイズが均一、LED、アダプタジャック追加された後期の後、OD-801という名称でモデルチェンジし販売終了。

00年代以降に初期と同じデザインながらLEDとアダプタを追加された形でリイシューされ、

10年代中〜後期に筐体を他機種と統一する形で変更して今に至ります。

僕はオリジナル後期とOD-801、リイシュー初期を所持している/していたことがあり、OD-801以外はどのモデルも音量が小さくbalance(音量)ノブフルでもちょっと物足りない感じでしたが、初期はローミッドが分厚いのか迫力があり、他のマフと比べて音量控えめながらもストレスが無いというか、あまり音量が足りない印象は無いです。

基本的に力強くクリーミーで分厚いファズディストーションで、ロシアンマフほど低域が出るわけでは無いですが、近い感触があります。

トーンはマフ的な中域が削られてドンシャリになる感じではなく基本ナチュラル、トーンを上げるとジリジリとしたハイが出てきますが

音のキャラクターは変わらず、どの位置でもローミッドが強めです。

 

このローミッドの押し出し感からか、マフ系には珍しくクランチ気味のアンプと歪みを絡める使い方もかなり合います。

特にバランス最大、SUSTAIN.T(歪量)抑えめ、トーン最大でダーティなブースターとして良いです。

普通にファズとして使うのも良いですが、

前段バッファの有無で音が変わり、バッファありだとクリーミーさが薄れてディストーション味が増します。

この状態だと若干弦の分離が増すので、低ゲインでバッキングに使い、ブースターを前段に踏んでファズディストーション!って使い方も良い感じです。

 

後期型は音量の問題もありますが、歪み方やトーンの効き全てにおいて別です。

使いやすい、用途が広いのはオリジナル初期だと思います。

 

 

■OD-801との比較

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筐体デザインが大きく変わり、音も変わりました(OD-801のオリジナルはキャラメルスイッチですが、調子が悪く通常の機械式スイッチに変更しました。)

よくOD-801はオーバードライブっぽいと言われていますが、正確にはミドルがカットされつつつ高域の解像度が上がりコードが映えるようになっています。

トーンの挙動もマフと同じ効き方なので

801のほうがビッグマフっぽいです。

801は高域が綺麗に出るからか攻撃的で鋭く

音量も大きいので爆発感があります。

一方D&S初期はふくよかな歪みとローミッド重視の包み込むようなパワーが魅力です。