electro-harmonix / GRAPHIC FUZZ bigbox vs xo ver

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■GRAPHIC FUZZとは?

1970年代にエレハモがリリースしたファズ+グラフィックイコライザー+エンベロープシェイピングコントロール複合機で単体のEQとしても使用可能なペダル。

90年代にリイシューされ、2000年代前期にXOシリーズとして小さくなって再登場しました。

簡単にいうとスライダーで調整する6バンドEQを備えた歪みで、

エレハモのファズ…となるとビッグマフを想像しますが全く別物。

基本の歪みはどちらかというとMXRのdistortion +やmuff fuzzに近いちょっとファジーなオーバードライブ〜ディストーションに近い出音。

エンベロープシェイピングコントロールは聞きなれないですが、これは入力の強弱に反応して音量を操作できる機能。

具体的にいうと弱く弾くと「歪み量や歪みの質はそのまま」マスターボリュームを下げたように音量が下がったり、強く弾くと上がったりする機能で、使い方にセンスが問われる感じ。

エンベロープはDYNAMICSとSUSTAINスライダーで調整する感じですが、DYNAMICSは上げていくと全体の音量と歪み感も上がる。

DYNAMICSが最小だとエンベロープシェイピングコントロール機能は効かないですが、両方最大にしても音量が安定しつつ音量も大きくなるのでおすすめ(big boxのみ)

 

big box(写真左)とXO(写真右)の違い

まずbig boxは40vの専用アダプターが必要です。なかなか売っていないのでアダプタ欠損している中古品は注意。

XOシリーズは9vですが中で昇圧しまくっているのか消費電流100mA以上とアナログ歪みとしてはあり得ない消費量のため電源環境によっては注意必要かも。

 

音量はbig boxの方が気持ち大きく、DYNAMICSを上げた時に音量がよく上がるのもbig box。XOはそもそもDYNAMICSを上げた状態でONにすると設定が毎回リセットされるのか音の立ち上がりが遅くフェードインします。

(big boxはスライダーを動かした時に少しフェードしますが、それ以降は安定)

また歪みの質も少し違い、big boxのが荒くて粘りがあり良い音です。XOはまとまりがありますがハイ側が丸いですね。big boxは設定によっては発振するためノイズ対策でハイカットされてるんでしょうか(発振といってもノイズ的な高域のピーンとした音なのでFUZZ FACTORYほど音楽的なものではありません。)

どちらも歪みの深さは同じで、オーバードライブ〜ディストーションの領域にいることは変わりません。

 

EQの効きは低域は似てますが高域はキャラが違う感じで、XOのほうがQが広くて隣接したスライダーと相互に影響し合うイメージ。

big boxは特に2000hzのスライダーの効きが鋭く、XOでは再現できませんでした。

両方ともメインの歪みとしても良いですが、メイン歪みの後段に重ねるのも良いし、EQがあるから当たり前にアンプのブースターとしても使いやすいです。

 

以上。XOバージョンは音がまとまっていてノイズも少なく良い歪みではありますが、big boxとは別な使い心地です。