DIAMOND / FIREBURST FUZZ レビュー

f:id:nota_p:20220627211925j:image

カナダのノバ・スコシア州のエフェクターメーカーDIAMONDのファズディストーション

本メーカーはmemory manクローンのmemory laneやcompressor等評価の高いモデルが多かったのですが、近年母体のPoly Blend社が創業を停止しメーカーとしても幕を下ろしてしまったようです…残念

 

今回レビューするFIREBURSTはミッドブーストスイッチがついたファズディストーション

コントロールはgain bass treble volumeとスタンダードな2eqタイプのコントロールにバイパススイッチとミッドブーストスイッチで基本的にシンプルというか、質実剛健な雰囲気があります。

 

基本の音はかなりBIGMUFFに近い…というかほぼまんまマフです。

ただもたついた低音や音の潰れ等使いにくい部分は徹底的にトリートメントされており、

ファズの要素は限りなく薄くなっています。

bassとtrebleのEQも使いやすいポイントに調整されており、bassは基本最大付近でマフ風、そこから下げていくとRATのような distortion + のようなオーソドックスなディストーションの表情が見えてきます。

trebleはあげればあげるほどオーバドライブ的なコードの分離感が付与されるような感じで、

gain9時くらいでtreble上げ気味にするとマフっぽい音なのに複雑なコードにも対応できるクランチとして使える不思議な音に。

gainをガッツリ上げてtrebleをあげてもラムズっぽくて良いです。

 

ミッドブーストスイッチは踏むとミドルを軽くブーストしながらマフっぽいローエンドをカットしさらに正統派ディストーションというか、オレンジアンプを歪ませたような自然で骨太な歪みになるためリードやリフにもってこいです。

サステインもいくらか増えるのでこの設定だけでコードと短音を行き来できます。

ちなみにミッドブーストスイッチのブースト了解をコントロールできるツマミや内部トリマはなく、ミッドブースト単体では使用できません。

 

非常に使いやすい歪みですが、マフっぽい音なのにマフのような迫力や音量感は無く、ここぞという時に踏む!みたいな爆音を期待する使い方には向かず、むしろマフ嫌いな人が使いやすいマフ系という感じがします。

 

余計な帯域がなくコード感があり、低ゲインでもしっかりとキャラがたったファズディストーションなので、レコーディングにかなり向いていると思います。おすすめ