JHS / Cheese Ball Fuzz レビュー

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当ブログ初のJHS

元ネタは90年代のブティックブランドLOVETONEのBIG CHEESEというファズ。

国内外問わず方々のアーティストに人気があったそうですが、現在は生産されておらず、ブランドも存在しません。

僕は本家のBIG CHEESEを所持していないので、Cheese Ballのレビューのみ。

ちなみに元のBIG CHEESEという名称は

ただのデカいチーズではなく、重要人物や権力者という意味合いのスラングだそうです。

 

コントロールはトーン、レベル、ゲイン

右上のノブは4段階の切り替えスイッチになっており

OFF → トーンバイパス

1 → ドンシャリ

2 → ミッドブースト

3 → ゲートファズ

を選択できます。

どのモードも個性があり使える音で、トーンバイパスもこもり感がなくバランスの取れた音。

トーンノブはマフスタイルのシーソー型

ここまでの情報だけ見るとマフ系かな?と思うところですが、どうやら入出力段をオペアンプで挟んだファズフェイスが基礎になっているらしく音量は少し控えめです。

ゲインは文字通り歪みの量ですが、最小でもかなり歪んでおり、上げても歪みの密度(ミチミチした感じ)が増える感じでこの辺りはトーンベンダーのアタックノブに似てます。

 

全体の音は…先程ファズフェイスが元になっていると書きましたが程遠い感じ

スムーズさは無く、ガサガサ、ミチミチ、ビチビチ…

ファズに慣れた人でも初心に戻るような強烈なファズとしての個性があります。

ただ、歪んだチューブアンプと組み合わせるとこの質感が独特の粘りに変わり、攻撃性と音がぎゅっと詰まって狭い穴から出てくるような圧縮感が出てきます。

さらに特筆するポイントとして、ギター側のボリュームの反応が恐ろしく良いです。

フル状態の荒々しく汚い音からは想像できないほどの鈴なりクランチに激変するので、その切り替えを武器に戦うのがベストなペダルだと思います。

簡単にまとめるとマフのトーン回路を持った荒いトーンベンダー(もしくは進化の方向わ間違えたトーンベンダーMK3)

という感じ。ファズの生々しさとか生きてる感じをひさしぶりに体感したペダルでした。