G-LAB / WW-1 Wowee Wah レビュー

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ワウ続きです。

ポーランドの精密機器メーカーELZAB社の楽器部門として成立したメーカー。

感圧式ON/OFFスイッチを搭載した光学式ワウです。

ワウのスイッチのON/OFFの種類には大まかに分かれて2種類あり

1つはスイッチのON/OFFは踏み込んだり外部のスイッチでONになる通常のものと、もう一つはバネの力を利用して普段は上がりっぱなしの状態になっており、少しでもワウを踏み込むとONになるオートスイッチタイプ。

どちらも現在ではスタンダードなスタイルになっていますが、

通常のスイッチ式は踏み込んでONにする手間が、バネ式のオートスイッチ

にはペダルを踵側まで下げ切ってしまうと意図せずにOFFになってしまう不便さがそれぞれありました。

しかし今回のWowee Wahsのスイッチはペダル部分に感圧式のセンサーを備えた新しいON/OFF方式のワウで、足をペダルに載せるだけでONになるため

スイッチを踏み込む手間がなく、踵側まで戻しても勝手にOFFにならない非常に使い勝手が良い仕様のワウです。

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ちなみにON/OFF方式は先ほどの感圧式と踏み込んでONになる通常の方式を

切り替えることが可能。踏み込み方式でもスイッチが無く感圧式になっており

つま先側にグッと踏み込むと機能します。

 

コントロールはペダル部、BATTスイッチ、BASSスイッチ、DEEPスイッチ、Q FACTスイッチ、VOLスイッチで ペダル部以外の操作できる部分はすべてスイッチです。

BATTは電池駆動の時にインプットにジャックをさしていても電池を消費しないようOFFにできるスイッチ

BASSスイッチはエフェクト時低域を残すか残さないか(LO側で残す、HIで通常のワウのフィーリングとおなじ削れ肩)
DEEPスイッチはワウの効きに関するスイッチなようですが、HI側にすると中域が濃くなるような雰囲気があります。

Q FACTスイッチはLOで通常、HIで狭めのQになりオートワウのようなケロケロとした音に

VOLスイッチはエフェクトON時に気持ちヴォリュームを上げます。

 

コントロール系はかゆいところに手が届く感じで、微調整的。

そこまでダイナミックな効きは期待できませんが、組み合わせによっては

結構バリエーション出せます。

 

基本の音に関してはどっちかというとVOX的でまろやかな音色ですが

音痩せが無くなめらかなペダル稼働と光学式らしいかなり平坦なカーブで

ヴィンテージワウ的な面白みは無いものの、使いやすい部類のワウです。

 

カーブの平坦さからカッティングよりはリード向き感圧式のスイッチ方式も

非常に反応が良く、足を載せた瞬間にON、話した瞬間にOFFになるのは

ふしぎな快感があります。

 

反応性の高いスイッチから、細かく踏むことによってモジュレーションのようにあつかったり、踏みながら半止めにしてソロにつかったりと、このスイッチ方式でないとできないことや、アイデア次第で音を作ることができる独創性があります。

 

あと地味にトゥルーバイパスらしく、ONにした状態でもインピーダンスが下がらない?のかアウトプットバッファがファズにマッチングされているのか

インピーダンスに敏感なFUZZFACEを初めてとしたファズと猛烈に相性が良いです。

ローインピーダンス下だと発振しないと有名なFUZZ FACTORYもワウ操作しながら発振します。

 

以上。便利なだけでなく、諸々な仕様が唯一無二で持っていた方が良いワウの一つです。販売当時はおそらく高くて普及しなかったんだと思いますが、

プレミアが無く中古だと安く手に入るので、見かけたらぜひ

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ワウの両端にON/OFFのインジケータついているのがまた親切です。

どちらの足で踏んでもLEDが見やすい。