スイッチレスワウやスティーブヴァイやジョージリンチ、マーク・トレモンティなどのハードロック系リードギタリストのシグネイチャーモデルが印象的なアメリカの大手メーカー。
ギアの無い電子制御のワウを特徴としており、なんとなーく80年代くらいに
出てきたメーカーなのかなとおもっていたらなんと最古の空間系であるオイル缶ディレイを60年代に発売していたりと老舗中の老舗です。
ちなみにその時期からボリュームペダルやワウをリリースしていますが
大型長方形の土台に台形のペダル部分が載った設計は当時から変わっておらず
BOSSのコンパクトエフェクターのデザインのような完成度を感じます。
2020年からデザインはほぼそのままでサイズダウンを図った20/20シリーズを
リリース。今回レビューするClassic Switchless Wahはその中でも一番シンプルなコントロールなし、スイッチレス仕様。
ペダル部分は光学センサー式ですが、中にオリジナルのインダクターが入っており、
ギア以外の動作は通常のワウに似た設計のようです。
ペダル部分にはバネが仕込まれており、少しでもペダルを踏みこむとON
踏み込みを戻すと内部のトリマで設定した長さまで待機して自動OFFになる仕組み。
ペダルを離した後にすぐOFFにしたい場合はトリマをいじってタイミングを
調整すると吉。
音は結構普通にワウというか、クライベイビー系の高域に特徴があって
色気があサウンドです。
ワウの可変は急な山が無くなめらかで、ここが普通のワウと違うところ。
カーブに面白みは無いですが、その分足での動作がイメージしやすく、
通常のワウよりペダル最大位置と最小位置の中間を考えてコントロールできます。
クリーンのカッティングもできますが、どちらかというと歪みと組み合わせる
のが向いている音で、低域高域ともにワイドレンジなので歪の前でも後でも
合います。意外とシューゲイザーとかで轟音コードかき鳴らし→フィルター的にワウを使うみたいなやり方に最適な音と使い勝手。
電池使用可能で消費は常時9maくらい。
光学式でかなり電池食うのかなとおもいましたが、マンガン電池使用でも
結構長持ちしますね。
ペダルの踏みしろは最大の踏み込みで水平からさらに倒したような角度で
人によってはきつく感じるかも。
ペダルの軸の関係で、通常のワウペダル操作をする場合は足を載せる位置を子持ち上側(つま先がはみ出るように)置く必要があり、そのマージンを確保する場合はボードの収め方に工夫が必要かもしれません。
以上、一瞬だけワウをつかいたい時、冷静に考えるとアクセント的にしか
ワウ使ってなくてスイッチいちいち切り替えるの面倒だな…という方には
バネ式のスイッチレスワウは重宝するとおもいます。
音も細かくいじれない分迷いがなく、素直に良い音です。ぜひ