DOD / GUNSLINGER MOSFET DISTORTION レビュー

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DODアメリカを代表するペダルブランドで

1973年の創業から90年代まで名機・迷機をいくつもリリース、のちに同じ母体の別ブランド、Digitechに名称統一されgrangeリイシュー、badmonkey、screaminblues、hotheadなどのアナログシリーズのペダルをリリース、

その後フェードアウトしたように見えましたが、2013年に250 OVERDRIVE PREAMP等の名機をひっさげDODブランドとして復活。

リイシューだけにとどまらず、完全新作もいくつかリリースしますが母体のHarman Internationalが2017年ごろに開発チームの解散を発表。実質ブランドが無くなりました。残念。

 

今回のGUNSLINGERはそんなDODの歴史の中でも比較的最近…チーム解散前にリリースされた新設計のペダルです。

 

MOSFETを使用したチューブアンプを模した

ナチュラルなディストーションとありますが、

音の傾向はクラシックなディストーションをmodしたような感じです。

コントロールはGAIN LEVEL LOW HIGHの

2トーンのシンプルなコントロールで両方12時時点だと少しローがスッキリしたRAT的なバランス

音量は十分にあります…

LOWは結構広い範囲でロー〜ローミッドをぐっと上げ、HIGHはそれとは裏腹にエッジだけをピンポイントに弄れる感じ扱いやすく、

両方上げるとドンシャリ気味の壁のような激烈ディストーションサウンドも得ることができます。

歪みは結構深く、分離も良い。

マーシャルっぽいビシャっとした音圧感がありますが、高域のエッジにも特徴があり、

切先はDS-1に似ています。

GAINノブはどこかのポイントで音質が変わることはなく、シームレスにハードクランチからディストーションまでカバー

GAIN12時以下のギャリンとした感じはRATっぽくもありつつしっかりとミドルが残るのはDISTORTION+にも通じる感じもあります。

ボリュームへの追従はあまり良くないですが、

以上、チューブアンプのニュアンスが隠し味になったRAT+DS-1+DISTORTION+という、ビンテージディストーションキラーです。

かなりハイクオリティ

それを差し引いてもお釣りが出るくらいのバランス感と音圧、操作性で、往年のDODのイメージで弾くといい意味で裏切られると思います。

 

注意:日本語版説明書に18vまで駆動可能という文言がありますが、これは誤りらしく18v耐性のコンデンサを使用した設計ではないため壊れます。12vくらいまでなら大丈夫そうらしいですが、昇圧はあまりおすすめしません。