友人のつの氏( https://twitter.com/midorinotsuno )
(POS本などでご存じの方は多いと思います)
からなんと各種グランジをお借りできる機会があったのでレビュー
以下記録用にざっくりと書いていきます
■グランジとは?
アメリカのペダルメーカーDODがグランジムーブメント中の93年にリリースした
激歪みディストーションその音色は普通のディストーションと異なり、
バカみたいに出るロー、アンプのスピーカー特性を塗りつぶしてDIに直接挿した
かのような無機質でつんざくようなハイ、ノブを最小にしても
問答無用でゴリゴリに歪むゲインとかなり癖が強いペダルで有名です。
音が近い機種だとBOSSのメタルゾーン、ダンエレのFABTONEなど、
とにかく歪むものの代名詞になっています。
■DOD TR3G Grunge
グランジ2台にDOD時代のWhammy(おそらくWH-1かWH-2)が搭載された
てんこ盛りマルチエフェクター。
ステレオアウト可能で、2台のグランジはそれぞれ左右別々でかけられる仕様
並列でかかっているよう。モノラル出力も可能で、その場合2台のグランジを
ONにすると直列ではなく並列でミックスされます
グランジの音はまんまグランジで、ちょっと初期っぽいまろやかな質感があります
ピッチシフターはONにすると片方のチャンネルがウェット音、もう片方が
ドライ音に割り当てられ、2つのグランジチャンネルのうち片方だけOFFにすることが
できなくなります。(ピッチシフトのみONかピッチシフト+2つのグランジONか)
最初は面食らいますが、冷静に考えるとドライとウェットで違うグランジの設定が
できるため、普通にWhammyとグランジを繋げて出すよりピッチシフト音が明瞭で
追従性も申し分ないです。というかかなり安定していて使いやすいというのが
第一印象。クオリティは高いと思います。
そして一番右のスイッチがマスターバイパス。これhインプットゲインと最終のマスター音量も設定できるため、非常に有用 よく考えられていますね。
■GAMMA
フットスイッチ部分にロゴがありますが、これGAMMAと書いてあるらしいです。
ロシアのブランドで、BOSSっぽい筐体ですが筐体が一回り大きく、
ぼてっとした印象があります。グランジのコピーですがコントロールまで
本家の表記と一緒で面白いですね。
ボリュームが本家より大きく気持ち暖かく初期っぽい質感で
ちゃんとしたディストーションとして使える感じで好印象。
使った感じはかなり良いです。いつかこれにインスパイアされたディストーション
とか出てくるんじゃないだろうか。
■ベースグランジ
一通り触ってみましたがいまいち操作がわかりません…左から
歪みのボリューム、高域の歪み感、低域の歪み感、クリーンボリューム?
オリジナルとは全く別で音も似てる部分なし
ベースでの使用は確かに太いが、最適というわけでもなく、
ただただ謎です。ギター用のグランジを考えるとかなり歪まない部類です。
グランジを名乗るほど同系統の音ではないように思います。
ちなみに正解は
結果発表〜!!!
— つの (@midorinotsuno) 2020年8月5日
MORE→原音とエフェクト音のブレンド
ZIP→TONE
STUPID→ゲイン(歪んだ状態からクソ歪んだ状態になる)
JUICE→マスターボリューム
でした。
わかるかッ!!!!!!!
とのこと 操作しているときはわかりにくいですが正解を知ると
なるほど……という感じ。DODのペダルはこのようにコントロールの名前が
普通ではないことがままあるので、ネットに情報がないものを買う場合は
コントロールとにらめっこする可能性がありますが、それもまた一興
■グランジ(初期)
スイッチの形状から初期の仕様と推測されるモデル。
荒々しい歪み方のグランジの中で、初期は比較的柔らかく温かみがある印象です。
後に出るDigitecリイシューと比べると明らかにデジテックのグランジの方が
耳に痛い音がします。
もしどうしてもグランジが好き!という方は初期をあさってみるのもありです。
以上。お貸しいただいたつのさんに感謝。
こういう世間的な評価がいまいちなペダルほど、視点を変えると
面白いポイントが見つかり愛せるようになると楽しいです。歪み万歳!