Proco(RAT FX) / FAT RAT vs '86 blackface RAT 比較とレビュー

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85年のホワイトフェイスRATのリイシューをした

ノウハウを利用して開発されたRATの最新作。

発売当初代理店がつかなかった関係か日本になかなか出回らず、情報もあまりないような状態ですこし不遇なスタートでした。

 

機能面では、通常のRATと同様のコントロールに加えて、上部に2つのスイッチが追加されており、FATスイッチをONにすると

かなりぼってりとした低域が追加されると同時に高域もカットされるような印象。

通常フィルター15時くらいとFATスイッチONでの12時くらいが大体同じ音のバランスで、

アンプやPU位置でのバリエーションとしては有用

MOSFETスイッチをONにすると気持ち音のトゲが減り分離とレスポンスが良くなりアンプライクなニュアンスが付加される印象。

RATが使いにくいという人にはこれも良いバリエーションだと思います。

 

ちなみにFAT RATのオペアンプは現行 RATでお馴染みのOP07dp ただパーツの並びや基板の大きさが通常の RATと異なるため、このオペアンプで最適化されているように思います

 

 

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で、皆さん気になるであろうFAT RATとヴィンテージ86年black face RATとの比較。

僕自身メインで86年のRATを愛用しているので

辛口の評価になりますが………

 

 

 

かなり似てる!!!

オペアンプがop07の段階でがっかりしていたのですが、よく使うセッティング(DISTORTION 9時、FILTER 15時 VOLUME 15時)では弾き心地含めてほぼ同じ感触です。

FAT RAT自体が通常のRATと同様の設定でも気持ち低域がある部分がblack faceと似ているのかも。

ただギター側のボリュームを絞った時はblack  faceに分があり、FAT RATは気持ち倍音感は少なめ。

DISTORTIONを上げるともっさり感が増してきて違いが大きくなるため、歪量多めで使っている方は違いをより感じるかも。

とはいえ、安定した価格でオリジナルと同じ音のRATが欲しい方や、予備、セカンドソースとして持っておきたい方は間違い無しな出来です。

 

余談として、FATとMOSFETスイッチの有用性を期待してFAT RATを買ったわけですが、

最初は便利だとおもっても結局通常のモードに戻ってしまいました…RATに慣れていないか不満がある人にこそ必要なスイッチなのかも。