ギリシャのハンドメイドブランド。
目を惹く大胆なペイントが特徴のメーカーで
本機はビンテージのRATのフルクローンではなく若干改良を加えたモデルだそう。
コントロールはレベル、トーン、ゲインで
トーンの効きはオリジナルのRATと違って右に回すとハイが強調される(左に回すとハイカットされる)通常のトーン仕様
中身。オペアンプはLM308 クリッピングにLEDが片方追加されていて非対称クリッピングになっています。
◆音のレビューとRAT1(black face)との比較
まずRATTLERは全体的に太く柔らかいです。
意外とあんまりRATを感じないというか、
基本の音はRATに似つつもスイートスポットがRATとは違うように感じます。
クランチなどのゲイン浅めの設定ではちょっと歪みの切先がカサついてるというか、キレや色気がないそっけないクランチに聞こえるんですが、
ゲインをあげてガッツリ歪ませるとギュッと固まり感のあるザ・クラシックディストーションみたいな音が出て、そこはRATより優っているように思いました。RATよりもゲインを上げた時の潰れ感が減っていて、単純に使える領域が広い。
RATは耳に食いつくようなハイミッドが特徴的ですが、RATTLERはそれが薄い感じがしたのと、RATと比べると比較的低域が出ていてファットなのがそう感じる所以かも。
音量はRATより大きめで使っていて不満はないです。
また、クリッピングを変更しているせいか前段のブースト受けがよく、RATの前段にオーバードライブを繋いでブーストしても歪みは増えるけど音は引っ込む…みたいな不満が若干解消されています。前述のハイミッドの落ち着き具合から、RATTLER自身をブースターにしたり、メイン歪みの後段に置いてマフのように歪みを上書きするのにも良い感じに使えます。
以上。ビンテージRATの代わりになるか?といわれたらちょっと難しい気がしますが、
太くクラシックなディストーションサウンドが欲しい方や、他の歪みやRATそのものと組み合わせて使いたい方、RATがそもそもあまり好きにじゃない方におすすめ。