electro-harmonix / Stereo ELECTRIC MISTRESS

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エレハモからXOシリーズとしてリリースされたフランジャー

フランジャーとコーラスをそれぞれブレンドできるようになっていることと

アナログではなくデジタル設計ということから、

オリジナルのDELUXE ELECTRIC MISTRESSと本機は同じフランジャーではありますが

設計や音は別物です。

同社のデジタル仕様のStereo MEMORY MAN with Hazarai とアナログのDELUXE MEMORY MANとの

関係と同じで、名機の名を冠したモデルをデジタル設計に置き換えてみるのはエレハモの当時の流行りだったんでしょうか。

 

コントロールはRATE, FLANGER DEPTH, CHORUS DEPTH

RATEは10時くらいまでフィルターマトリクスモードとして働き、

変調の一部で停止したワウの半止めやリングモジュレーターのような効果

を得ることができます。これはDELUXE ELECTRIC MISTRESSにも存在する

機能で、位置によってはEQ的やエンハンサ的にも使えて面白いですね。

 

FLANGER DEPTHを上げていくと13時までは普通のフランジャーらしい動作ですが、14時くらいから徐々に効く周波数がおかしくなっていき、最終的に超高域まで行ったかと思えばド派手なLPFのようにブワン!!とした暴れを出すことができ非常に強烈です。

RATEを14時以降にするとフランジャーらしい高域の金属感が消え、低域のフィルター的な部分だけが残るので癖が強いビブラートのように聞こえます。

一方でCHORUS DEPTHは深くても浅くても安定しており、少しフランジャー的な変調感もありますが綺麗なコーラスです。

フランジャーとコーラスを同時に混ぜてもどちらかが消えたりぼやけたりすることは無く良い塩梅です。

フィルターマトリクスモード時にコーラスをかけると微妙に変調していますがディメンションっぽくなるわけでは無く微妙に金属感が扱いにくさはあります。

 

フランジャーとコーラスを適度に混ぜると

水中にいるようなブクブクとしたサウンドをつくれるので、特徴的なモジュレーションを作りたい時におすすめ。

 

以上。フランジャー、コーラスとしてだけでなく

単純に揺れものとして独創性があり面白いペダルです。