Ibanezが1979年にリリースした伝説的名機
オーバードライブの元祖、TUBE SCREAMER
TS-808のMAXON名義の機種で、
名前の表記以外は同じものです。
(当時はIbanezのエフェクター製造はMAXONが行っていました)
これは80年製のオペアンプがJRC4558Dタイプ
気合いを入れて買い、弾いてみてまず驚いたのが、
意外と音量があって低域が豊かに聞こえること。
実際にはローカットされているんでしょうが、それが気にならないくらいローミッドが出ていて安定感があります。
さらに倍音感というか明らかにハイより上のプレゼンスが出ており、ブースターとしてももちろんですが普通にメインの歪みとしてもかなり上等で意外でした。
チューブスクリーマ研究で有名なアナログマンも言及していましたが、
808は何かが突出して優れているというよりは
サウンド全体が絶妙なバランスで完成しているんだと実感しました。
そんなOD808に似ているODはないかと探したので比較メモ
OD808 vs Ibanez TS9(1stリイシューJRC4558 D)
TS9に艶ありのJRC4558Dを載せたもの
TS9の方が重心が低いですが、OD808が軽いというわけではない不思議なバランス。
オペアンプ同じだからか、弦を弾いた時の気持ちよさは通じるものがあります。
ただメイン歪として使える感動はやはり808に分があるかなぁーという感じ
ブースターとしての気持ちよさは甲乙つけ難いですが、808はOVERDRIVEを目一杯上げ、TS9はDRIVEを下げたほうが良い結果になります。
OD808 vs PEARL OD-05
質感が近く、メイン歪みとして使えるクランチ
としてはかなり勝負できます。
OD-05はトーンがパライコなんですが、
中域を気持ち削ったほうが似てます。不思議
OD-05は気持ち音量が控えめ
OD808 vs RETRO SONIC eight-o-eight
特徴をよく捉えていてニュアンス、運用方法ともにかなり近い…!ですが、
内部トリマの低域調整が最大のキモで、本物が手元にある前提で弾き比べながら調整推奨
ODかTS808実機を持っている人がスペアで持つ時のみ真価を発揮します。
倍音感がOD808と比べてもう1つまみ欲しいところ…ですが、ちゃんと使えばブラインドテストしても判別しにくいくらいまではいけます。
OD808 vs WAY HUGE green rhino
グリーンライノは比べるとドンシャリ気味で音自体はあまり似ていないのですが、
気持ちよさに共通点があります。
メイン歪みで使える部分と倍音感が近い感じで、808の代わりを訊かれたらあえてこれを勧めるかも。
OD808 vs Ibanez TS9B
全く似ていない、がブースターとしての使用では
808に匹敵するか勝る。
TS9Bは非常にモコモコしていて音量も大きすぎてそのままだと透明感や奥行きもないのですが、やはり2バンドEQとクリーンミックスがポイント。
設定を追い込むことで808を凌駕するブースト効果を得られます。逆に歪み単体としてはかなり苦手な部類。もともとベース用なので過度な期待はしないのが吉
OD808 vs T-REX alberta (初期)
弦のはじける感じと奥行き、空気感が似ている。
発売当時「最高の808クローン」と謳われていたらしいですが、非常によくわかる出来。
なんというか全体を取り巻く空気感というか、タッチが似てます。ヴィンテージ感がある。
ただ、albertaはトーンの効きがTS9チックで少し大味なのと、奥行きがある分奥まってる、音量も控えめで前に出にくい特徴あり。ですが
手軽に808の雰囲気欲しい時な最有力候補です