xotic / BB preamp comp レビューと通常・MBとの比較

 

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xoticの名作オーバードライブ、BBプリアンプにコンプレッション切り替えスイッチを追加したカスタムショップモデル。

どうやらBBプリアンプはシリアル3600番台くらいまでとそれ以降でコンプレッションの強さが違うらしく、現行はコンプレッション弱めでオープン、初期がコンプレッション強めで甘い音らしい。

それを一台にまとめて、さらにコンプレッション無しのモードも追加したのがこのBB preamp comp

compと名前がついているため、コンプレッサーかな?と思いがちですが、普通にオーバードライブです。

 

ノーマルのBBプリアンプとの違いは後述。

2EQ、コンプレッションスイッチを備えた万能型のODで、TS-808やSD-1の日本製に感触が近くまろやかながら高域もクリアにはじける感じ(耳に痛く無い、奥行き感のある高域)が出ており完成度が高い歪みです。

3段階切り替えというとランドグラフDOD系の3モードODを連想しますが、あそこまでキャラは変わらず、本当にコンプレッションだけ変える感じ。

normモードは通常のBBプリアンプと同じ感じの音で特に不満無し。以前通常版のレビューを書いたのでそちらも参照されたし

 

compモードは確かに甘い音…というか圧縮されてまろやか ts-9に近いようなマイルドさがあり音量は下がりますが音が良く伸び、帯域が満遍なく押し上げられているような感じでバランスが良く使いやすい、特にソロ向きな塩梅

 

コンプカットモードが一番開放的で音量が大きく、歪みも少なめですが手元でニュアンスが出しやすいです。

音はかなり硬めでメインの歪みというよりはクランチにしたアンプのブーストやクリーントーンの味付けに向いてます。

特にゲインを下げボリュームを上げた時の感じの透明感はかなり使いやすく綺麗。

2EQもよく効くので、文字通りプリアンプとして優秀です。

 

ちなみに同社 AC booster compにあった高域調整の内部スイッチはこのBB preamp compにはありません。残念。

 

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■通常のBB preampとBB MB(mid boost)との違い

通常のBB preampはシリアル3600番以降の現行仕様

まずカスタムショップ製のMBとcompはオリジナルと比べてパーツが違うのか音が若干スッキリしていて音が硬め。逆にいうとBB preampオリジナルにあるローミッドの濃厚さが薄れており、EQ補正で同じ音を作るのは難しそうですが、それ以外は概ね同じ音です。

 

ポイントとしてはそのBB preamp固有のローミッド感とカスタムショップ各モデルの追加機能のどちらを取るかになってきます。

 

MBは音のバリエーションが広くブーストに良しメインに良しな万能選手ですが

ミッドブーストノブの影響で通常BBと完全に同じ音を作ることができないため、BBプリアンプそのものが欲しい人にはあまり向かないかもしれないですが、ジャキジャキした反応がよくコードが映えるODが欲しいならMB一択

 

BBcompはMBよりかは音のバリエーションが少なく変化に乏しいため地味に感じますが、他との歪みやアンプと組み合わせた時に効果をよく発揮します。

特にコンプカット時のクリーンさはエフェクト後段での音のまとめや最前段でのギターの音の補正に良い感じなのでより微調整として使いたい場合やブースターとして使う場合はcompがおすすめです。

 

ただ、特に追加の機能に魅力を感じない・BBプリアンプのキャラクターや音の太さが好きな方・BBプリアンプを持っていなくてこれから買いたいという方にはバランスが良くローミッドの感触が唯一無二な通常版をおすすめします。